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事件概要

1917年3月、東京市下谷区の住人、大工の小口末吉(29)が逮捕された。

 

1917年3月2日、末吉からの依頼で医師が同室を訪ねたところ、

内妻の矢作ヨネが全身に硫酸を浴びたうえ、手足の指を切断されて苦しんでいるのを発見した。

驚いた医師が警察に届けてたところ、末吉は急行した警察に逮捕された。

 

末吉は、逮捕された後、一切のことを自供したが、

ヨネはやけどが化膿してそのまま3月4日に亡くなった。

 

解剖の結果、ヨネの体は全身キズだらけで、性器にも左右3つずつの傷が並んでいた。

背中と右腕には「小口末吉妻」の文字が焼き火箸によって刻まられている。

左手の薬指、小指は切断されており、左足の薬指と右足の中指、小指も切断されていた。

 

2人の出会いは、末吉が芸妓の女中をしていたヨネの美貌に惹かれたことがきっかけだったという。

末吉は風采の上がらない大工だったが、何故かヨネに気に入られ、2人は同棲を始めることになる。

同棲後、ヨネは何度も別の男と密通を繰り返し、ヨネは密通が発覚するたびに末吉に謝ったという。

末吉が言うには、ヨネの体に火箸や傷をつけるようになったのは、

傷を刻むことで他の男に心を動かさないようにするためとヨネが言いだしたからだという。

 

末吉は、傷だらけのヨネの体について、ヨネが望むから傷をつけただけだという。

ヨネの指は、言われた通り末吉がノミで切断した。

ヨネは真正のマゾヒストで、

末吉に言わせると、ヨネは傷をつけた際も焼け火箸をつけた際も一度も痛いと言わなかったという。

 

裁判で末吉は、検事から懲役10年以上の刑を求刑されたが、判決前に脳溢血で獄死した。