2009年11月、人口わずか6万人ののどかな都市にはにつかない凄惨な事件が起こった。
11月6日の昼過ぎ、広島県北広島町の臥龍山にキノコ狩りにきていた男性が、切断された頭部が転がっているのを発見した。
その後の捜索により、大腿骨、四肢が切断された胴体、左足首と、バラバラになった遺体が次々に見つかった。
その後、捜査はなかなか進展しなかったが、遺体発見から7年を経過した2016年12月になって、被疑者死亡との報道がされた。
島根女子大生バラバラ殺人事件概要
2009年11月6日の昼過ぎ、広島県北広島町の臥龍山にキノコ狩りにきていた男性が切断された頭部を発見した。
その後の調査で10月26日から行方不明になっていた女子大生であることが判明した。
遺体の顔面には、皮下出血と筋肉内出血が認められ、生存中に激しく殴打されたと推定された。
死因は首を絞められたことによる絞殺とみられ、胴体は刃物で切り付けられ、内臓の一部が取り出されてあった。
大腿骨の肉が削がれるなど、遺体を激しく損壊していたことから、被害者に恨みを抱くものの犯行と思われた。
遺体の顔面には皮下出血と筋肉内出血が認められ、生存中に激しく殴打されていました。死因はひものようなもので首を絞められた絞殺と見られ、遺体は死後に切断されていますが、胴体には四肢の切断とは別の刃物で切りつけられたキズや、内臓の一部が取り出された形跡がありました。別に発見された大腿骨の肉が人為的に削がれていることも含め、犯人は猟奇的な性格であることがうかがえます「私は真犯人を知っている」。
バラバラ遺体の被害者
被害者は、島根県立大学に通う平岡都さん19歳だった。
平岡さんが消息を絶ったのは、アルバイト先の島根県浜田市のショッピングセンターから女子寮への帰り道で、翌日の2010年8月12日には地元香川県坂出市への初盆を控えていたという。
平岡さんは、4月に香川県から引っ越してきたばかりで、交友関係も限られており、当初は顔見知りの犯行と疑われていたことから、事件はすぐに解決すると楽観視されていた。
ところが、平岡さんの性格は明るく真面目、学業やサークル活動、アルバイトに真面目に参加し、特定の異性交遊はなく、目立ったトラブルもなかった。
その後も140人態勢で捜査が行われ、隣接県にも及んだが、有力な情報は得られなかった。
犯人は事故死していた
事件から7年が経った2016年12月20日、捜査機関は過去に事故死していた人物が被疑者であると特定した。
松江地検は、被疑者死亡のため不起訴処分とした。
なかなか捜査が進展しなかったことから、2016年に入って過去に性犯罪を起こした人物を調べ直したところ、矢野富栄(33歳・死亡)の名前が急浮上した。
矢野富栄(やのよしはる)
矢野は、事件の5年前に3件の強制わいせつ事件に関わったとして懲役3年6か月の実刑判決を受けていた。
平成16年8月、東京都杉並区の路上で、わずか15分の間にわいせつ目的で2人の女性に声をかけ、刃物で脅したうえ押し倒すなどして怪我をさせている。
女性の悲鳴に気づいた通行人に現行犯で取り押さえられ、その場で逮捕されている。
さらには4か月前の北九州市で起きた別の強制わいせつ罪にも関わっていた。
書類送検された矢野富栄は、平岡さんを窒息させて殺害し、島根県益田市内の借家の浴室で遺体を切断して広島県北広島町の山中に遺棄した疑いがあるとされた。
警察が矢野の弟夫婦の自宅にあった遺品を調べたところ、USBメモリとデジタルカメラが見つかる。
矢野の死亡前に削除されていたと思われるUSBメモリとデジタルカメラ画像を復元すると、遺体の画像や切断に使ったと思われる包丁など57枚の画像が確認された。
また、遺体を切断した後、1時間半にわたって遺体をバラバラにした様子を撮影していたことも分かった。
しかし、矢野富栄は、11月8日に父親の墓参りから帰る途中、同乗していた母親とともに焼死していた。
こうして犯人死亡により真相は闇へと葬られた。
7年ぶり急転…「島根女子大生殺人事件」犯人が撮影したおぞましい写真(1)遺品の中に…
参考文献